盗難騒動
卒業式から数日後、マドリッドの部屋も無事に引渡しが完了し大きい荷物を抱えてバルセロナへ向かった。マドリッドではとにかく“盗難だけには気をつけるように”と学校からも何度も注意を受けていたが、幸いにして私は何事も無くマドリッドで16ヶ月を過ごすことができた。マドリッドに感謝をすると同時にどこか悲壮感も感じながらマドリッドを後にした。

そして、バルセロナの空港から宿泊予定のホテルまで移動。カタルーニャ広場で電車に乗るために大きなスーツケース、リュックサック、そしてコンピューターの入った鞄を運んでいた時、髪に何か掛かった感覚が。「まさか、鳥の糞?」と思いつつも両手は塞がっているのでそのまま地下鉄の改札口に向かった。

f0171157_8421312.jpgその時、一人の男性が横から「君の後ろは凄く汚れている」と言って近づいてきた。抱えている鞄を見ると、何か茶色のものがベットリと着いていた。「髪も汚く汚れている・・・」などと言うので、仕方なくカタルーニャ広場にある階段の端に荷物を置き、そこに座ってティッシュペーパーで汚れを落としていた。どうも、髪を染める時に使うような染め粉の液のようで簡単には落ちそうに無い。コートにもかなり染みがついていた。

そうしていると、60代くらいの女性がやって来て私にお金をせがみ始めた。あまりにもしつこく、私は苛々していたので「私はお金を持っていない」と大声で叫んだ。その後も、女性はまだ私の周りをうろうろとしていた。そこへ先ほどの男性がティッシュを持ってやって来た。私は「ティッシュは沢山あるからいらない」と言ったが、あまりにも「何の問題も無い。使ってくれ。」と言うので、そのティッシュに手を伸ばそうとした。その瞬間、私の背後でノートパソコンの入った鞄に手を掛けて盗もうとする別の男が。何が何だか一瞬分からなかったが私は彼の鞄を持っている手を思い切り殴りつけた。私のパソコンは古いので重いことも手伝ってか彼は堪らず鞄を手放した。次に私が大声で「!?!?!?」と怒鳴り上げると、3人は逃げるようにして去って行った。(かなりの罵声を上げたが、何語で何と言ったのかははっきり覚えていない。) 私の声で周りにいた数人は不思議そうにこちらを見ているが、状況が分かっていない為か誰も助けようとする人は居なかった。正直、一人くらいなら捕まえられたが荷物があるので私はその場を離れることも出来なかった。こんなに腹からムカついたのは久々だった。

私の鞄に染め粉の液が着いた時点で「何か怪しい!!」と思っていたが、彼らは全員がグルだったのだ。それにしても3人をも相手によくも自分の所持品を守ったと思う。あまりに腹立たしかったのでFacebookにこの出来事を書いたら、皆から激励のメッセージやメールを貰い気分も少しスッキリした。その後は、周りに居る人全てが盗人のように見えてしまう。だがこの出来事で、「ここは日本のように安全ではない」ということを肝に銘じることが出来た。

その後のバルセロナではスペインMBA生徒の間では有名人でもあるIE Business Schoolの日本人卒業生(現在はバルセロナで起業されています)に会い、いつものようにスペインでの楽しい時間を過ごすことが出来た。
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by life-iedemadr | 2009-12-27 08:50 | その他
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