カテゴリ:本( 10 )
外資系トップの仕事力
久々に読書ネタ。外資系のトップの仕事力を読んだ。これは、12名の日本を代表する外資系のトップによる成功・失敗談を纏めた本。特に外資系だからという内容が書かれているわけではないが、成功者達の苦労話や体験談を聞くことでモチベーションアップには最適。特に気に入ったのは以下の4名。

(各々の言葉を抜粋)

魚谷雅彦氏 日本コカコーラ(株) 代表取締役会長
現実と理想とのギャップを感じていた時の上司の言葉「一年間がむしゃらになって頑張って、一年経っても夢が実現できないと感じたら改めて決断すればいい。」気持ちを前向きに持つと何かが変わってくることを体感。「MBAでは、企業経営の何たるかの入り口が学べるなんて言うが、学んだのはそんなことではなかった。結局“世界でも何とかやっていけるんだ”ということだった。」

柴田励司 マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング(株) 代表取締役社長
現在の日本は、予習文化の弊害がある。「年功序列・終身雇用では国際競争に取り残される」など、まるで海外ジャーナリストになったような口調だ。彼らの情報は古い。それらによって自分の可能性を閉ざしてしまっているのだ。あーだこーだ言わずに、仕事をする。という意識も、日本人が忘れつつある大切なものだ。手間隙かかるものは「ROIが低いからやりたくない」なんて言葉が出てくるが、若いうちから自分の判断や好き嫌いで仕事を値踏みしていると自分が伸びる芽を摘み取ってしまうことになりかねない。将来、組織を率いるような人間になりたいならば自分の器を広げるためにも知識の引き出しをたくさん用意しておく必要があるのだ。

「何を経験し、勉強すればいいのか?」と聞かれることがあるが、答えなどない。打算や損得で選べるものではないのだ。だから、あらゆる経験や学習が将来の自分にとっての糧となる。かつて、同期トップを走る300人にインタビューしたところ、早く選抜される人達には共通項があった。1.第一志望で入社していない2.若いうちに修羅場を経験している3.海外だったり、違う事業をしている子会社だったり、異文化の中に放り込まれた経験がある、だった。学生が第一希望にするような会社は、世間からも一流と思われており、会社に入社した時点で目標を達成した気になってしまう人が多い。それでは入ってから伸びないし、伸びる意欲も無い。人間の成長とは右肩上がりではなく、停滞とジャンプを繰り返している。だから、修羅場をくぐる、異文化を体験することは非常に大きな意味を持つ。

新宅正明 日本オラクル(株) 代表取締役社長
社長を実際にやってみて、取締役とは全く違った。取締役は重責だ。でも決めるのは社長。取締役は意見も言う、アイデアも出す。でも、最後は社長が決める。孤独に決めるのだ。時には反発を買いながら、理不尽だとか言われながら。
若い人に言っておきたいのは「次に何が起こるかを想像して仕事をすることだ」。キャリアというと、出世や資産形成というイメージが先行しがちだが、やっぱり私は何に貢献するのかということを考えてほしいと思う。私の場合は社会への貢献。ならば、社会貢献していく過程で、どんなことを自分は心地よく感じるのか。だからこそ、仕事のキャリアは心地よいキャリアになっていく。逆に言えば、心地よいことが何かを見つけないとキャリアは生まれてこないと思う。経営職を求める人は、自分にとって経営職は何が心地よいのかと。それを持たない限り悲劇を生むだろう。ただ経営者になりたいなんて志じゃねぇ。そういう人は本当は向いていないのかもしれない。

関口康 ヤンセンファーマ(株)代表取締役社長
部下に出来ないことがあったとき、黙っている経営者もいるかもしれない。でも私は聞きます。「なぜできなかったのか?」と。それを明確にしないと「思い」は出てこないと思うからです。是は是、非は非。それを貫きたい。喧嘩もします。僕はそれはありだと言っています。下の人間が上の人間に対して生意気なことを言ったとしても、根拠を持って言うことなら認めていかないといけない。もちろん、フォローはします。しこりが残らないように。そういった全体の目配りが経営者でありリーダーの仕事だから。
喧嘩をしない仲良し集団はだめだ。現状で満足してしまうので。本当に相手のことを思うなら厳しくしたほうがいい時だってある。中途半端な妥協では誰も幸せになれないから。
[PR]
by life-iedemadr | 2009-04-12 08:38 |
すごい会議
昨日の”凄いチーム”に引き続き、今日は”すごい会議”。とは言っても、すごい会議
という本の話。

自らの体験を基にした、社員育成法やリーダーシップの取り方が分かりやすく書かれた本。筆者は現在もこの方法を基にしてコーチングを行なっているようで、会議の捉え方や会社を向上させるためのノウハウが詰まっている。本書はハワードというコーチングのプロの手法に基づいて書かれており、ヤフーなど大手でも実践されているようだ。

事業拡大を図る会社が直面している問題にスポットを当てており、その会社の問題点は、他の会社でもよく見られるごく当たり前の問題だった。経営陣と社員間の考えのズレ、会議や業務のマンネリ化、序列型組織が故の社員のやらされ感など。ハワード氏がその会議で実践したコーチング方法で特に印象に残っているのは以下の通り。

・ミーティングの最初に「ミーティグが終わった時にどんな成果を期待しているか」と尋ねる(ゴールの確認)

・意見は全て個々に紙に書かせる。その後、それを一人一つずつ発表していく形式(紙に書かせる目的は、意見が纏まりやすく発表に時間が掛からない、書いている間は人の意見が見えないので他人に左右されないなど。)

・「今までに何が達成されたのか?」(一人一つずつ意見を出していくので、一人の意見で全体の雰囲気が動くのではなく、皆の意見が均等に出る。)

・会社全体そしてマネジメントチームとして直面しているチャレンジに関してどんな問題点や懸念があるか、最も重要と思う事を2・3個書かせる(その際に、ハワードは必ずその問題点を「では、それをどうすれば~?」の形に変えて発表させる。例) 資金が足りない→「どうすれば資金が獲得できるだろうか?」、現行の製品が売れていない→「どのようにすれば製品が売れるか?」)

・「言わなかった問題、言えない問題、言ってはいけない問題は何か?」

・「では次は、この会社のひどい真実はなにか?」

・「最後に、あなた自身のひどい真実はなんだ?」と尋ねた

コーチングを受けた当人たちの実感によると、最初よりも後半の質問に対する答えの方が経営上より重要度が高いものだった。さらに、会議の最初にプラス面を発想することで、何かやってやろうというポジティブな考えで会議にも望めた。以上が大雑把ではあるがハワード氏が行ったコーチング内容だ。お気づきの通り、ハワードの仕事は、リクエスト雰囲気作り確認の質問をすることだけだった。

最後に纏められていた、“問題にぶつかった” 時の解決策を書いておく。
1.問題を「どのようにすれば~できるだろうか」的な発想
2.現状を書いて発表する
3.代替案を各自紙に書いて発表する
4.どれを実行するかしないか決めて、担当者と期日と望まれる高価を明確にし、コミットメントリストに記入する
5.ミーティング終了10分前になったら残った問題を誰がいつまでに解決するか、または放っておくかを合意する

これらを行なうと、大抵の場合は解決策が見えてしまうそうだ。
我々のグループワークでも使えるものがあるかどうか検討中している。
[PR]
by life-iedemadr | 2009-03-08 09:48 |
起業バカ
前に紹介したVenture Labプロジェクトの説明を受けている際、起業バカという強烈なタイトルの起業に関する本を読んだことを思い出した。

これまでの政府の起業支援対策などもあり、空前のブームになった起業。しかし、この本はその日陰の部分に焦点を当てており、実際に成功するのは0.2%と警告する。リストラ起業家素人起業家依存病の起業家など様々な実例を基に書かれているため、安直な起業の末の現実が痛いほど伝わる。今は会社を作ることは簡単になったが10年続ける事は難しい、と改めて実感させられた本。多数の事例が紹介されているので、起業でも・・と考えている方はさーっとでも読むことをお勧めする。個人的には、原版が英語というわけでもないのに、文章の所々で日本語に対する英訳(仕様書specification sheet、虚栄心vanity、大変hard、など)が出てくる事に???と疑問を感じたのを覚えているが・・笑
[PR]
by life-iedemadr | 2009-01-19 06:46 |
たかがMBAされどMBA
今年の授業が始まる前に再確認の意味で、たかがMBAされどMBA ビジネス最前線11人の勇気ある仕事選びという本を読んだ。

11名のMBA経験者について、各々その前後での仕事内容やMBA取得に至る経緯などを説明した本。MBA取得を前にした人など、モチベーションアップには最適。また11名の努力が並外れていた事、夫々ビジョンや信念がはっきりとしていたことにも実感させられる本。印象に残った数名を選ぶとこんな感じです。

冨山和彦氏(株式会社産業再生機構 専務取締役 スタンフォード)
30歳代の方へのメッセージ。「マネジメントの道に入ろうと思っているのであれば、30代前半までにリアルマネジメントが出来るところに身を置くべきだ。そこから40歳代付近までは、30歳代前半で学んだ事をマネジメントシーンで試し、時には成功、失敗しながら自分のマネジメントスタイルを確立する必要がある。本当の勉強はこの頃から始まる。ある程度自分のマネジメントスタイルが確立できたらの40代が真の勝負だ。ビジネススクールから帰ってきてからが本当の実践的な勉強の始まりだ。マネジメントは人より思いバランスシートを背負う事なので、一生学習が必要で、ゴールはないことを肝に銘じて欲しい。」

新浪剛史氏(ローソン社長 HBS)
「日本のようなヒエラルキーを重要視した縦長の組織では、自分で権限を持って意思決定をする場がほとんどないため、経営者としての経験をつむ事ができない。いざ、40歳を過ぎて決定権を持ったところで、よりどころとなる経験もなくどうしていいか分からずになかなか決められなくなってしまう。」

藤森義明氏(GE上席副社長 カーネギーメロン)
「MBA取得前は判断を下す上であらゆる要素を考え抜いてやっと結論に至るタイプだった。しかし、MBAで気付いたのはアメリカ人は一番大切なことを1つか2つ考えて極めて簡単に結論を出す能力があるということ。これは、どの2つに絞るかという能力ではなく、2つに絞って他の8つは捨てるという割り切りの能力。」高校、大学を通して常に優等生だったが、ビジネススクールでは逆立ちしても敵わない人間が居る事を味わった。それでも「人生の中でこれほど勉強したことはない」というだけあり、MBAの2年間は彼にとって辛かったが試行錯誤を経て得たものは結果的にその後の成功を支えた。

樋口泰行氏(日本ヒューレットパッカード社長 HBS)
「悩むときもネガティブではなく、ポジティブに考える事悩みの原因がどこにあるのかという一つ高い視点に立って物事を考え、悩みの構造を整理しながら解決に向かうことが肝要。そして、悩みを単純解決しようとしないで、今ある自分のポジションをつかみ、進むべき次のポジションを明らかにしていく。このように、悩みを構造化しておけば、同じ過ちを繰り返す事が少なくなる。」

坂野尚子氏(キャリア戦略研究所 所長 コロンビア)
アナウンサー時代、いつも上司にぶつかってばかりいた坂野に同僚の女性から「結果が全てでプロセスなんかどうでもいいのではないか。上司に自分の主張をぶつけるだけでなく、最終的に自分のやりたい方向に持っていくやり方を覚えることが大切なのではないか。」というアドバイスを受け、自分が変わった。

三木谷浩史氏(楽天株式会社 社長 HBS)
準備期間9ヶ月、社員2名でスタートした楽天は、最初の出店数がわずか13店。彼の計算上は、1000店を越えればこのビジネスモデルは順調に成長していくはずであった。ところが、創業後2年経った99年でもその数は1000には程遠かった。この壁を「絶対に諦めないやり遂げる根性」と「MBA譲りの緻密な戦略」で乗り切ったと本人は言う。「ベンチャー企業の中には、足元の売り上げよりも将来の黒字化に向けて投資を重ね売り上げや利益を度外視している企業が少なくなかったが、我々はキャッシュフローを意識した戦略をとり、クリティカルマスを越えれば成長するという計算されたビジネスモデルがあった。」

南場智子氏(株式会社DeNA 代表取締役 HBS)
「実際のビジネスでは机上では予期しないトラブルが必ず起こってくる。これを乗り越えられるのは、やっている人間がどのくらい本気でやりたいと思っているか、そのドライブがどれほど強いかで決まってくる。」優秀な社員が集まるコツは「任せること、そして尊敬して意見を聞くこと。大抵のプロジェクトや案件は、戦略が10で残りの90は実行なのだ。その中の10の部分が私の得意な部分。残りの90はみんなの才能とやる気次第。キャリアなどで悩んでいる人はやってみればいいんです。悩んでいるということは考えているという事、それは10の部分。ほとんどの物事の成功は90の部分の実行と粘りとスキルで決まるのだから。」
[PR]
by life-iedemadr | 2009-01-03 09:23 |
トヨタ流「最強の社員」はこう育つ
MBAの授業ではトヨタのケーススタディを扱う場合も多いようで、さっそくトヨタ流「最強の社員」はこう育つを読んでみた。
著者はトヨタ入社後しばらくして、農業機械や住宅メーカーなどにトヨタ方式の導入を担当。現在は独立して会社を設立している模様。本の中身はトヨタにおける教育や指導方針に的が絞られており、仕事をする時の「心構え」や仕事に対する「姿勢」のアドバイスがぎっしり詰まっていた。各課の最初には訓示(英語訳あり)が示されており、それを具体的に説明する形式で書かれてあるのでとても読み易かった。

私が気に入った訓示は以下のもの。

・答えをすぐに欲しがるな(Don’t ask for immediate answers.)

・学んだことの全てが使えるわけではない(Not all you’ve learned will be useful.)

・やりやすさを優先するな(Don’t chose the easiest way.)

・代案なしに反対するな(Don’t disagree without an alternative proposal.)

・長年の習慣を疑え(Doubt long-standing techniques.)

・成功するまでやめるな(Don’t stop until you succeed.)

失敗例として挙げられているのが、「よその会社がこんなことをやって成功しているからうちも真似て・・・」とそっくり真似をする経営者。そして、直ぐに結果が出ないと「あれは駄目だ」と切り捨てる。確かにいますねそんな人が。よそとうちのレベル、特徴など何も考えずにただ闇雲に「・・・方式」とか真似るのが。名前は真似ることができても、中身を理解していないので、ほとんどは失敗してますね。まだ真似るのは良いとしても、正にそこからが実力の見せ所というところで、上手くいかないからとすぐに投げ出します。あっちに行ったりこっちに来たり、のどっちつかず状態。これじゃあいつまでたっても向上しませんね。それをやられたら社員はどこに向かって仕事すればいいのか、分からない。自分の経験と比較して、トヨタはこれだけの巨大規模にも拘らず、軸足がブレない所にとても関心しました。
[PR]
by life-iedemadr | 2008-10-21 08:46 |
経営が見える会計
経営が見える会計を読んだ。著者は現役の公認会計士。基本4パターン(増収増益、増収減益、減収増益、減収減益)の中で、増収減益の会社が一番の問題児であり、決算書の数字からだけでは見えてこないものが多く含まれる、という所から本書はスタートする。経済成長を続けた時代は10戦して7勝3敗の時代、しかし、今は3勝7敗の時代。もっと厳しい時代かもしれない。そんな時代には、世間を気にした財務諸表作りに精を出すのではなく本業に回帰し、強い財務体制を作ることが必要だ。情報化時代の今では、これまでの物的設備やオートメーション向上による大量生産ビジネスとは産業構造が異なり、投資とリターンの関係性が極めて低い。これからはますます権利やノウハウの時代であるが、それは貸借対照表には反映されない。だからこそ貸借対照表を正しく読み下す必要があると纏められてあった。簿記で使うような細かな用語解説はないが、初めて財務諸表を見る人でも理解できるくらい、とても丁寧に分かりやすく書いてあった。会計の勉強をしたい人や株などに興味があって財務諸表を理解したい人には本当にお勧めの一冊。

確かによくいますね、売上やら計常利益、ましてや従業員数などをやたらと良く(多く)見せたがる経営者。そんな人の多くは、財務諸表の数字も(時には自分の会社の現状すら)あまり理解しないまま “良い格好”を演出して、最もらしいことを口にします。税理士だって監査役だって雇われの身だから、あえて“おかしい”などとは言えないし。結局は、これじゃ会社が良くならない・・・になってしまいます。

勉強になったのは、これまでずっと企業が使い続けてきた損益計算書(欠点:売れた分に対してのみ収益と費用を計算)、貸借対照表(欠点:下請け、孫受け会社の債務保証をしたなどのBSに表れないオフバランス負債がある)の欠点穴埋めとして、実際にどれだけの資金を投入したかを計るキャッシュフローの大切さ。昨今の金融機関破綻などに当てはめると、一度でも資金が凍りつき支払いや資金の引渡しが出来なくなった時点で会社は倒産してしまうのだから、お金の出入りは大切なのだろう。また、マクドナルド100円バーガー成功に見るコスト体制の話は面白かった。変動費(57.5円:材料費)の割合が低い場合、販売価格を低下させることにより売上倍増が期待できるのであれば固定費削減に繋がるので値下げ戦略が成功するそうだ。別の事例では、単年度赤字を判断(会社の状態)する場合、資本の部にある剰余金の金額と赤字額とを比較して10年程度で剰余金を食い尽くしてしまうようなら黄信号などである。具体例を使うことでより実践に即した会計を知ることが出来たと思う。
[PR]
by life-iedemadr | 2008-10-02 01:41 |
名経営者がなぜ失敗するのか?
名経営者がなぜ失敗するのか?を読んだ。タイトルにある通りこれまで名門と言われた会社がなぜ失敗したのかを研究して纏め上げた本。データは、イートイズ、パワーエージェント、エンロン、ワールドコムなど51社を元に整理されている。まず初めに、失敗例の紹介、そして失敗の原因、最後にその失敗を如何にして避けられたかの分析がされている。
日本企業の例では「己の失敗に学ばなかったツケ」として雪印乳業が挙げられていた。50年前に食中毒で1900人以上の学童に被害を出した時、その対応、事態究明、解決策、社内組織変更など素晴らしく、日本最大の乳製品メーカーとなった奇跡が書かれている。一方、2000年の食中毒事件では、現場対応や社長会見も散々で様々な衛生基準違反や業務記録の改ざんも発覚した。その後、雪印食品でも安いオーストラリア産の牛肉に国産のラベルを貼り、差額を着服するという事件が勃発。なぜ彼らがそこに行き着いたかが分かりやすく書かれてあって面白かった。
ゼネラル・マジック、サムスン・モーターズ、ウェブバンの失敗は、経営者達がかつ大株主であり、放漫経営の結果と結論付けている。本来は有効であるはずの経営者と所有者の健全なバランスが崩れた結果であり、このような例は他にも多く存在するようだ。日本でも中小企業の大半はこのオーナーワンマン社長が存在しており、彼らの力量、リーダーシップ如何だけで、同規模の会社でも「輝きある会社」と「死んだ組織」とに二分されている。この本は”名経営者”中心に書かれてあるが、私も一般の中小企業のオーナー社長の一存(わがまま)により、社員のやる気低下社内秩序の崩壊イエスマンの集合体、を引き起こしている会社をいくつか見たことがあり、なるほどと思った。
[PR]
by life-iedemadr | 2008-09-26 16:33 |
MBAは本当に役に立つのか
MBAは本当に役にたつのか

MBAに対する様々な誤解やMBAの理想と現実のギャップなどを米国のビジネススクール卒業を間近に迎えた9名の協力で書かれた本。MBAで得られるであろう6つのバリュー(専門的な知識・スキル、英語力、グローバルスタンダードの経営感覚、ビジネス上の有用なネットワーク、リーダーシップ、ビジネスに必要な広範な能力)は、果たしてMBAでしか教授されないのか、また、MBA受験生、在校生、卒業生へのアンケート調査などと絡ませ、何が得られるのかが述べられている。

総括すると、MBAは転職の窓口が広がる事実は多少あるが、MBAで学ぶ事をビジネスで活かさなければ何の意味もないものとなるし、活かす為には入学前、更に言うと志望校選定の時点において、自分のキャリアや今後の人生設計で必要なスキルを提供してくれる学校なのかどうかを捉えておかなければならないのだろう。MBA受験をしようか迷っている方、これから渡航される方が戒めとして読むのはいいのかもしれない。
あるMBA壮行会での堀氏(現ドリームインキュベータ会長、ハーバードでMBA取得)、「ハッキリ言ってMBAを持っていたって、ビジネスパーソンとして活躍できると言う事とは、ほとんど無関係なのです。ビジネスに本当に必要な事はいくつもありますが、何が問題かということを発見する能力がまず一番大事だと思います。勝負はMBAを取って日本に帰ってきて、そこから10年間だと思います。ビジネスができるかどうかというのは、だいたい三十代をどう送るかで、ほとんど決まります。年収が1500万だから行くとか、1000万だから行かないとか、そのような判断で会社を選ぶ人がいますが、私はそういう差はゴミみたいな話だと思います。ビジネスで成功すると100億単位のお金が入ってくることは充分可能なわけですので、100万とか1000万の話なんていうのは誤差みたいな話ですから、あまりそのような考えで就職先を選ばないようにした方がいいと思います。それよりも、どのような場所に自分が身を置いて仲間と一緒に切磋琢磨したら、5年後10年後の自分が目指した自分になれるだろうかと、いう点を重視して頂きたい。学力など色んな話がありますので、一概には言えないですし、色んな学校に行くと思いますが、もし行けるのであれば、トップテンと言われるような学校と、それ以外の学校に行くのでは後の就職で相当差が出ます。本当は別に関係ないのです。本当はどこの大学だって良いのです。だけど、大学によっては、就職の時になかなか誰も声をかけてくれない、なんて話がありますので、入れる人は、私はトップテンと呼ばれる学校に入ったほうが良いと思います。」の言葉を思い出した。
[PR]
by life-iedemadr | 2008-08-10 01:42 |
真相 ライブドアVS.フジ
先日25日、ライブドア事件の控訴審判決公判が行なわれたが、大方の予想通り堀江貴史元社長の控訴は棄却され実刑判決のままとなった。

ライブドアで思い出したのでこの本真相 ライブドアVS.フジを読んでみた。

2005年2月8日のライブドアによるニッポン放送株大量取得の舞台を中心とした、当時の各社の動きが鮮明に描かれている。その当時までは、クラウンジュエルやホワイトナイトという株式買収用語に馴染みのなかった日本であったが、その存在や株式のルールの無知さに対する恐怖感などが一気に増したのではないか。中身は、ニッポン放送株取得に関する役員会の様子や決定に至るまでのプロセスなどが可能な限り掛かれてあるので、臨場感を持って読むことができた。この本はライブドアとフジテレビジョンの和解後直ぐに書かれており、その後の証券取引法違反容疑などが発覚する前であった為、和解後のライブドアの活動に対する期待のようなものも多く感じ取れた。

企業買収に関する基本的な用語

クラウンジュエル:買収を仕掛けられた企業が、その企業の貴重な資産を社外に流出させて企業価値を下げる事で、買収相手の意欲をも下げる防衛手段。ただし、株主利益を損なうと、株主代表訴訟の的になることもある。

ホワイトナイト:敵対的買収を仕掛けられた会社に対して、友好的に買収や合併を行なうこと。

ポイズンピル:敵対的買収が起こった際、あらかじめ付与してあったオプションを行使することで買収者の持ち株比率を下げたり、買収コストを増加させることで、買収を困難にする防衛手段。

LBO:買収先の企業を担保に借金し、その資金で買収を掛ける前借りによる企業買収のこと。
[PR]
by life-iedemadr | 2008-07-28 00:29 |
MBAが会社を滅ぼす
何となく前から気になっていたのでMBAが会社を滅ぼすを手に取った。刺激的なタイトルにある通り、特に欧米では過熱気味なMBA教育の欠点を指摘した本。MBA関係者は読んだことがある人も多いとのことで早速読んでみた。欧米のMBAの歴史や教授法など細かく書かれてあるが、原則はアメリカMBAに特化された本であった。本書はMBA信者に対し注意勧告を示しており、なるほどと思うところも多かった。一方で、MBA教育を本来は完璧なものであると捉えている感の著者に疑問を感じた。学問として学ぶ以上、所詮は教室内での話しであり実社会でのマネジメントとは似て非なるものがあるのは当然と言えよう。少なくとも私がこれまでにお会いした30名程度のMBAの卒業生や在校生は、“MBA取得で世界が変わる”などと思っておらず、むしろ「何かのきっかけの一つ」という程度の冷静な姿勢で臨まれていた気がする。MBA教育の限界や欠点を意識しつつ効果的に生活を送る、という観点からは一読されるのもいいと思うが。
[PR]
by life-iedemadr | 2008-07-18 03:03 |