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経営が見える会計
経営が見える会計を読んだ。著者は現役の公認会計士。基本4パターン(増収増益、増収減益、減収増益、減収減益)の中で、増収減益の会社が一番の問題児であり、決算書の数字からだけでは見えてこないものが多く含まれる、という所から本書はスタートする。経済成長を続けた時代は10戦して7勝3敗の時代、しかし、今は3勝7敗の時代。もっと厳しい時代かもしれない。そんな時代には、世間を気にした財務諸表作りに精を出すのではなく本業に回帰し、強い財務体制を作ることが必要だ。情報化時代の今では、これまでの物的設備やオートメーション向上による大量生産ビジネスとは産業構造が異なり、投資とリターンの関係性が極めて低い。これからはますます権利やノウハウの時代であるが、それは貸借対照表には反映されない。だからこそ貸借対照表を正しく読み下す必要があると纏められてあった。簿記で使うような細かな用語解説はないが、初めて財務諸表を見る人でも理解できるくらい、とても丁寧に分かりやすく書いてあった。会計の勉強をしたい人や株などに興味があって財務諸表を理解したい人には本当にお勧めの一冊。

確かによくいますね、売上やら計常利益、ましてや従業員数などをやたらと良く(多く)見せたがる経営者。そんな人の多くは、財務諸表の数字も(時には自分の会社の現状すら)あまり理解しないまま “良い格好”を演出して、最もらしいことを口にします。税理士だって監査役だって雇われの身だから、あえて“おかしい”などとは言えないし。結局は、これじゃ会社が良くならない・・・になってしまいます。

勉強になったのは、これまでずっと企業が使い続けてきた損益計算書(欠点:売れた分に対してのみ収益と費用を計算)、貸借対照表(欠点:下請け、孫受け会社の債務保証をしたなどのBSに表れないオフバランス負債がある)の欠点穴埋めとして、実際にどれだけの資金を投入したかを計るキャッシュフローの大切さ。昨今の金融機関破綻などに当てはめると、一度でも資金が凍りつき支払いや資金の引渡しが出来なくなった時点で会社は倒産してしまうのだから、お金の出入りは大切なのだろう。また、マクドナルド100円バーガー成功に見るコスト体制の話は面白かった。変動費(57.5円:材料費)の割合が低い場合、販売価格を低下させることにより売上倍増が期待できるのであれば固定費削減に繋がるので値下げ戦略が成功するそうだ。別の事例では、単年度赤字を判断(会社の状態)する場合、資本の部にある剰余金の金額と赤字額とを比較して10年程度で剰余金を食い尽くしてしまうようなら黄信号などである。具体例を使うことでより実践に即した会計を知ることが出来たと思う。
# by life-iedemadr | 2008-10-02 01:41 |
スペイン語コース後半戦
スペイン語の授業も既に後半戦に突入しています。徐々に授業のペースも上がっており、ついて行くのがやっとになっています。
スペイン語で難しいのはやはり動詞の活用。人称によって6つの活用パターンがあります。そして、動詞の時制。点過去、線過去、遡及未来、遡及未来完了、それに主観的な叙述の際に使われる接続法など、英語の基本パターン(未来、現在(完了)、過去(完了))以外にも出てくる出てくる・・少し頭が痛くなっています。まあ、これらは例外はあるがパターン化出来るので練習でなんとかなるでしょう。

今の一番の悩みはボキャブラリー不足です。アップルと言ってもりんごは出てきません。(マンサナといいます。今、調べましたが・・)授業で説明される文法に関しては既に学習済みなので大抵は理解していますが、単語が分からないために説明や質問が理解できないことがあります。単語にはパターンはないのでやはり地道な努力が必要なのでしょう。

それにしてもアジア圏以外の人間は、我々から見ると「えっ?こんな文法も知らないの?」という基本的なことを知らなくても、ドンドン上達して話をしています。昨日は先生から「金融機関破綻が続いているが何か解決方法はあるか?」との難しい質問に、全員が長々と回答してたのにはビックリしました。英語にしてもそうですが、欧米人の対応力の早さを羨ましく思うのは私だけではないのでは。。スペイン語、フランス語・・どれもラテンというオリジナルから派生した言語だと言われれば納得しますが・・・我々に比べ、間違って喋ることへの抵抗がないのかもしれません。

日本人の英語が一番日本人には聞き取りやすいように、ラテン系のスペイン語はラテン系の人は聞き取りやすいのでしょう。優位性を保つべく、それなら日本人がマジョリティを持つ日本で英語やスペイン語を話せば受け入れられやすいのでしょうが、そもそも日本では日本語以外ほぼ必要ないですしね。これは日本人の宿命でしょうか、やはり異国での生活や外国人とのコミュニケーションにはこの言語の壁と言うのが付きまとうのでしょうか。いまさら言語の違いを議論してても始まらないので、とにかく頑張って覚えます!
# by life-iedemadr | 2008-10-01 16:20 | Pre-MBA
名経営者がなぜ失敗するのか?
名経営者がなぜ失敗するのか?を読んだ。タイトルにある通りこれまで名門と言われた会社がなぜ失敗したのかを研究して纏め上げた本。データは、イートイズ、パワーエージェント、エンロン、ワールドコムなど51社を元に整理されている。まず初めに、失敗例の紹介、そして失敗の原因、最後にその失敗を如何にして避けられたかの分析がされている。
日本企業の例では「己の失敗に学ばなかったツケ」として雪印乳業が挙げられていた。50年前に食中毒で1900人以上の学童に被害を出した時、その対応、事態究明、解決策、社内組織変更など素晴らしく、日本最大の乳製品メーカーとなった奇跡が書かれている。一方、2000年の食中毒事件では、現場対応や社長会見も散々で様々な衛生基準違反や業務記録の改ざんも発覚した。その後、雪印食品でも安いオーストラリア産の牛肉に国産のラベルを貼り、差額を着服するという事件が勃発。なぜ彼らがそこに行き着いたかが分かりやすく書かれてあって面白かった。
ゼネラル・マジック、サムスン・モーターズ、ウェブバンの失敗は、経営者達がかつ大株主であり、放漫経営の結果と結論付けている。本来は有効であるはずの経営者と所有者の健全なバランスが崩れた結果であり、このような例は他にも多く存在するようだ。日本でも中小企業の大半はこのオーナーワンマン社長が存在しており、彼らの力量、リーダーシップ如何だけで、同規模の会社でも「輝きある会社」と「死んだ組織」とに二分されている。この本は”名経営者”中心に書かれてあるが、私も一般の中小企業のオーナー社長の一存(わがまま)により、社員のやる気低下社内秩序の崩壊イエスマンの集合体、を引き起こしている会社をいくつか見たことがあり、なるほどと思った。
# by life-iedemadr | 2008-09-26 16:33 |
2008年度MBA推移
アゴスジャパンの発表によると、2008年度のMBA上位20校の日本人出願者数は、去年度よりも25%程度落ちておりそれに連動して合格者は170数名から130名へ減少、更には入学者も20%程度落ちているとのこと。一方で中国、韓国などの近隣のアジア諸国では、出願者数は4倍にもなるそうだ。しかし、合格者が2倍以上になっているわけではない。結論として、日本人の場合は出願者数に比例して合格者が増減するとのことで、「きちんと対策していれば大丈夫」(当然、宣伝の意味もあるのでしょうが)とのことでした。
日本で出願者が減った理由として、2つあるそうです。
まず、二年制から一年制へのシフトがあること。(トップ校には2年生MBAが多い)
2つ目は、TOEFLがコンピューター方式のiBTに変わり英語対策に以前よりも時間が掛かってしまうこと。ただ、MBAの面接官も就職時のことを考慮して、近年は使える英語を持っているのかをチェックする傾向にあるそうなので、どちらにしても英語力はかなり磨いておく必要があるようだ。
卒業生などに質問すると、「行ってしまえば何とかなる」「俺でも何とかなった」との回答が返って来るのだが、やはり現地では相当苦労されたようです。私もMBA本コースを前に少し本腰を入れて英語強化に努めたいと思います。
# by life-iedemadr | 2008-09-25 23:22 | MBA受験
ある晩の交流
先日、スペイン語のクラスメートと一緒に11時くらいからバーへ行ったところ、偶然にも日本人の先輩2人にお会いしました。この一年間学んできた自信みたいなものが漲っており、とても頼もしく思えました。そのバーに居た同じ学校の先輩方も紹介してもらい、アドバイスを受けたり笑い話をしたり有意義な時間を過ごせました。
先輩方から「とても忙しいが、人生の中でも最高の一年になるはずだ」と言われ、嬉しかったです。既に一年以上この地で学んできた先輩達が言うのだから素直に”この学校を選んで良かった”と思いました。ビール、ラム入りコーラを飲んで既に酔っ払ってましたが、先輩後輩・国籍など関係無く自然に溶け込める環境にあるこの学校にダイバーシティを感じ、とても満足して帰りました。
去年入学のインターナショナルMBAは5クラスあり、各クラスに日本人が1名いるそうです。今年は、日本人は7人入学予定ですがどうなるでしょうか。
# by life-iedemadr | 2008-09-24 22:33 | Pre-MBA